至る所で私が見るヴィジョンは、大気の温室効果によって引き起こされる沿岸部の多くの洪水である。激しいハリケーンや嵐が世界中の沿岸部や内陸部を襲うだろう。気候の変化も激しくなるだろう。沿岸地域のいくつかは、大津波によって破壊的な打撃を受けるだろう。その地域は完全に水没してしまうのだ。世界的に影響を与える砂漠化も進むだろう。
また、殺虫剤の使い過ぎで、虫を常食としていた自然の捕食� ��物を全滅させてしまい、そのために虫が異常発生し多くの被害を引き起こすだろう。世界の多くの場所で化学工場などの事故による産業汚染が、水、空気、土をさらに汚染していくだろう。そして、治療法のまったくわからないエイズ以上の病気が発生する。
事態がいよいよ深刻となったとき、大都市にいるほとんどの人は、そこから20マイル(約32キロ)も離れることができなくなるだろう。都市の問題のひとつは、さまざまなサービスネットワークの崩壊である。主要な都市では、すべてのことを他人やサービス会社に頼っている。電気、天然ガス、ガソリン、公共の交通、ゴミの収集、下水設備、そして、最も重要な食料と水もである。すべての食物は、大都市にトラックと鉄道で運び込まれていることを忘れてはいけな� ��。だから、もし、それらの輸送が止まってしまったら、あなたたちは食べるものがなくなるのだ。また、都市にサービスを供給している人たちは、会社が賃金を支払わなければ働かなくなることも忘れてはならない。
都市は、まさな死の罠となるのだ。生き残るためには、少なくとも都市から30マイル(約48キロ)は離れなければならないだろう。あなたは、たっぷりの水と木や石炭のような天然の燃料の供給をしてくれるところを見つけておく必要がある。その場所が、他の天然資源も見つかるところだとさらにいい。もし、後ろに大きなダムがあるのなら、その近くの谷を選んではいけない。地震は数分でダムを破壊させ大きなダメージを引き起こす。沿岸部や低地では、嵐と津波のために洪水に見舞われるだろう。温暖化� ��象を引き起こしている汚染の増大によって、多くの人が予想するよりもずっと激しい洪水がやってくる。
これまで私は、地球の変化の到来を教える実に多くの夢を何回も見てきた。私は都市が現在の形態をとどめることができなくなる姿を見た。変化の最中、もっとも危険な場所は、核や化学プラントを持つ都市近辺だろう。しかも主要都市はあらゆるサービス系統の麻痺を経験するだろう。夢の中で私は見たのだ。道路にあふれたゴミの山、嵐や地震などで電力供給システム、壊れた水道管、そして、システムの完全な破壊によるガソリンの欠乏した都市の姿を。
また、私は大都市での人種暴動の予知夢も見た。政府に給料を払う金がなくなると、警官は市民を守るためのものでなくなった。それどころか、ある夢の中で、警� �が自らを『銃の兄弟』と呼び、徒党を組んでいた。彼らは、銃を使ってあらゆるものを奪っていたのだった。
サビ病に冒される麦の夢も見た。キャンディのような錆の塊ができる重い病気で農作物を駄目にしてしまう。そこには、カラスやコンドルのような大きな黒い鳥が待ち構えていた。彼らは食べ物がなくなると、人間の屍をついばんでいた。
1980年代初期に、私は2000年までに大型の地震が旧ソ連を襲うと告げている。1980年代の後半、これらの地震が起り始めた。また、1978年に見た、夢の中のイランの地図の話もよく語った。夢の中で地図からイランという文字が消えてしまったのだ。スピリットは、その夢はイランがいずれ隣国や地震によって破壊されてしまうという意味だと教えてくれた。その� ��壊は実際に始まっている。
変化かが強まると、地震や火山の噴火、その他の地球の動きに関係することもすべて強まってくる。1988年のある24時間には、日本が1万7000回の小さな地震に襲われた。だが、これらは小さな地震にすぎない。大きな地震はもう少し後にやってくる。
マダガスカル沖で起きた地震は、ある場所の海底を750メートルも持ち上げ、またある場所を450メートルも下げた。地球が振動し始めるとき、巨大なエネルギーが動く。私は都市のビルの下の地面がすべて液化して、水のように動く地震を予知している。それは液化現象と呼ばれる、ほんとうに恐ろしいものだ。ビルが、数秒のうちに沈んでしまうものだ。
地震が起きる前に予言できる人を知っているだろうか?私は、地震を予知 出来る親戚を紹介したい。ゴキブリは、地震が起きる前に円を描いてぐるぐると回る。ナマズは、まったく動かないで、じっとし続ける。また、ぎざぎざの葉をもつフィロデンドロンは、大地震の前にはらはらと落葉する。こけらは、警告信号であり、自然界の出来事のほんの数例である。
中国では、1976年の大地震で80万人が死んだ。その数年後にまた大きな地震があった。だが、人々は二度目の地震に備えていたので、多くの命が助かった。彼らは、最初の地震の前に動物たちが落ち着きがなくなったのに気づいていた。それで、また動物たちがそわそわしだしたとき、次の地震を察知したのである。
カルフォルニアの人々は、このことを知ると、動物園に地震探知器を備え付けた。大学の教授よりは、動物の方が地震が 来ることをよく知っているのかもしれないと考え始めたのだ。動物は、そういうものに対する直感を持っている。彼らは直感によって大きな変動が起る前に、人々に警告することができる。ただし、人々が聞こうとするならばの話だが。