12月10日、月全体が地球の影に隠れる「皆既月食」が見られます。日本全国で欠け始めから終わりまで全過程を見ることができる絶好の機会です。こんな好条件の皆既月食はなかなかありません。赤い満月を見逃すな!
皆既月食の見方、見え方
夜空での見え方
皆既食最大時の高度は北海道南部より南では70度を越えます。東日本では南中時刻と皆既食の最大の時刻がほとんど変わらないという好条件です。西日本でも皆既食最大時の高度は70度を越え、好条件に変わりありません。
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観察のポイント
月食の全過程が空の高い位置で進行します。建物がじゃまになるなどの影響もないでしょう。逆に、マンションのベランダなどで見る場合には、高度が高すぎて上の階のベランダにかかり見づらいかもしれません。
月食が見える方向の見当をつけるには、ニンテンドーDSで星空を再現できる「星空ナビ」が便利です。天文現象の一覧から選択するだけで月食を再現することができて、観測する場所を設定すれば月が空のどの位置にあるのかもわかります。
どのくらいのシマウマは入手できますか
- 詳しくは…製品情報ページをチェック!
- 「星空ナビ」製品情報ページ
- 「星空ナビで星空さんぽ」の2010年6月号で、星空ナビを活用した月食の楽しみ方を解説しています(2010年6月26日の月食の例です)。
- 天文ナビゲーションアプリ「iステラ」(iPod touch/iPhone、iPad用)、「スマートステラ」(Android用)も好評販売中。電子コンパスとGPS搭載機種なら、「月が出てくる時刻は?」「いつどの方向に見えるの?」がいつでも手軽にわかります(※対応機種については各製品ページでご確認ください)。
- 「iステラ」製品情報ページ
iPadユーザの方は大画面の「iステラHD」をどうぞ - 「スマートステラ」製品情報ページ
月食の楽しみ方
満月ほどの月明かりがあると、星空を見るのに条件がよいところへ行っても暗い星はかき消されてしまいますが、皆既中はその月明かりがなくなるので、たくさんの星々を見ることができます。皆既月食は夜空の明るい市街地でもじゅうぶんに楽しめますが、空の暗いところでは皆既中の満月と冬の天の川の共演が見られることでしょう。
皆既中の赤さや暗さは、皆既月食によって変わります。双眼鏡で見ると肉眼ではあまり感じない色の変化を観察することができます。
月食のようすをスケッチしたり写真に撮ったりするのもおすすめです。気軽な撮影であればコンパクトデジタルカメラでもじゅうぶんで、カメラを三脚で固定して「遠景モード」を使えばピントのあった写真が撮れます。時間をおいて記録すれば、あとで見返したときにもわかりやすく、月食がいっそう印象深いものになるでしょう。
今回の月食は土曜日というのも好条件のひとつです。夜更かしのできる方は寒さ対策をじゅうぶんにして観察に臨みましょう。
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月食はなぜ見える
皆既月食が起こる理由
月食とは、太陽−地球−月の順に一列に並んだときにおきる天文現象で、満月のときにしかおこりません。普段、月は太陽の光を反射して輝いていますが、月食のときは太陽光をさえぎった太陽と反対側に伸びる地球の影の中を通るため月面は暗くなります。月は地球の周りを公転しているので、時間経過とともに欠けて行き皆既となります。そして、また満月へもどります。
太陽の光が完全にさえぎられる本影に月がすっぽり入ると皆既月食となります。本影の外側の半影部分(太陽光線の一部が当たっている部分)での半影食はよほど注意して観察しないとわかりません。
満月のたびに月食にならない理由は、月の軌道が黄道面(地球の軌道平面)に対して約5°傾いているためです。月食になるためには、満月の時に月の軌道と黄道面の交点の近くに月がなければなりません。
皆既月食が赤く見える理由
皆既月食中の月は、赤銅色ともいわれ、赤っぽい色をしています。月が地球の影に入っても完全な真っ黒にはなりません。その理由は、太陽光が地球の大気によって屈折や散乱され、うっすらと月面を照らすためです。赤くなるのは、朝焼けや夕焼けの原理と同じように波長の長い赤い光のほうが大気中を通過しやすいためです。
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